泳いでいる時、いろいろなことを考えます。
太陽、海、風、波---大自然の、刻々と変わる状況に翻弄される
オープンウォータースイミングでは考える時間がたくさんあります。
まあ、大抵は「おっと潮の流れが変わったぞ」とか、「心拍上がりすぎかな」とか、
「ブイどこかな?」「あ、この人にくっついていこう」とか、そんなことですが。
それでもたまに「なんでこんなこと、やってるのかなぁ~自分」と思うこと、ありませんか?
「なぜ人間は泳ぐのか」というタイトルは哲学的なんですが、
内容は古今東西「泳ぎ」に関わった人たちと、その歴史が描かれています。
著者のリン・シェールさんは、69歳(!)で「ダーダネルス海峡横断泳」に挑戦した経験をもとに、「海峡横断をしながら、水泳の歴史を紐解き、思いを巡らせる」スタイルで描かれているので、オープンウォータースイマーとしては、仲間の話に耳を傾けるような感じで面白いのです。
失礼ながら、元水泳選手でもなんでもない、69歳のおばあちゃんがソロで海峡横断(距離は6.5km程度のうよですが)するって、 それだけでもすごいと思うんですが、
「海で泳いだらこんなことがありました」っていう、
ただの体験記じゃないところがユニーク。
泳ぎながら「人類と水泳の歴史」についてどんどん語っちゃう。
実はギリシャ神話に海峡横断する話があるんですよー! 1875年、ドーバー海峡を初めて横断したのはイギリス軍人ですが、泳法はクロールじゃなかったらしいですよー! わりと最近まで人類は、平泳ぎとか抜き手で泳いでいたらしいですよー!
などなど、ウンチクと雑学がぎっしりです。
水泳好きや水泳フリークの話もたくさん出てきますが、リンさんも自身も「プールがなかったらアル中になっていたはず」 というくらい、おかしい人です(笑)
日本では、泳法解説本は多数出版されていますが、そういうのは学習書の類ですよね。
ほかには一流選手が自分をどのように鍛えたか、みたいな話もありますが
「ビジネスや勉強に生かせる、スポーツ選手の自己鍛錬法」
みたいな方向に転換されてしまう。
オリンピック選手でもない、競泳選手でもない、人より特別速いわけでもない、
特殊な技能を身に着けたわけでも、立派なコーチでもない、
ただの一般スイマーだけど、リンさんみたいな
泳ぐことが楽しくてやめる気がしない人の話が、
もっとたくさん出てくると、OWS人口も増えるんじゃないでしょうか。
よっしゃ、私も69歳まで頑張りま~す!(そこか💦)
今回は書籍のご紹介でした。
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